手斧初(ちょうなはじめ)式
午後1時半丸平建設「百年棟」に集合し、手斧式リーフレットにそって日程の説明や丸平建設の役員さんや工事担当社員の紹介がありました。
そこで配布された木割り図面の説明後、作業所へ移動し庫裏新築に予定されている材料の見学へと進みました。
建て方に使う柱や梁は全て揃えてあり、素人でもそれぞれの柱どこに使うかまで解るようにしてありました。
玄関に使われる巨大なケヤキ梁や柱、皆さんため息をついて眺め触っていました。
並べてある8寸・7寸・5寸の桧木柱4m以上の長尺だが、どれもフシ少なく性の良さそうなものばかりで、役員さんからは「こんな材料を使って本当にあの値段でできるのか?」という質問が飛び出していました。
土場に出ると米松の長尺丸太が積まれていて、どれも切り口に図面で指定されている太さの表示があり、どの丸太も大幅に太く立派なものばかりでした。
これらの丸太材が地棟となり大屋根を支えてくれるかと思うと皆さん大いに安心をしました。
プレカット工場の倉庫には総二階を支える大断面集成材の梁、150㎜×800㎜のゴッツイものが何本も用意されていました。
建築に詳しい委員さんは材料に貼られた品質証明を見ながら、会社担当者や設計士さんからプロフェッショナルな説明を受けておられました。
こうした委員さんがいるので安心です。
午後3時、手斧初式(ちょうなはじめしき)の開会です。
半纏に脚絆・地下足袋(きゃはん・じかたび)姿の女性職人さんの先導で先ほど材料見学した大作業所へ住職・若院が入場します。
職人さん達の威勢の良いかけ声がお祭りの御輿のようで迫力がありました。
釣り込みが終わり桧木材が定位置につき、社長から開式の言葉で住職導師のもとお勤めが始まりました。
青木建築委員長から順に参列者全員がお焼香をしました。
お勤めが終わると、副社長から正尊寺庫裏新築の棟梁の指名があり、堂大工の野口棟梁へ丸平建設百年の歴史を刻んだ手斧(ちょな)が渡されました。
野口棟梁のかけ声で、若い職人さんが桧木柱に筋交い金具を打ち込み固定されました。
野口棟梁が数度手斧の刃先を桧材に当て、大工仕事のスタートの儀式『手斧初』(ちょうなはじめ)がおこなわれました。
『手斧初』を終え、住職より法話、青木建築委員長の挨拶と進みました。
そして、丸平建設3代目の前社長で正尊寺の本部委員長でもある林隆一代表が、5代目に当たる孫のMくんを連れ添って「祝いの歌」の披露がありました。
半纏を半がけにしての祝歌、社員全員で合いの手を入れ、丸平建設の今回の普請にかける意気込みと団結を感じさせてもらえました。
この式次第や内容についてはリーフレットをPDFで見ていただけるようにしてあります。
by shoson | 2009-11-26 15:00 | 儀礼 | Comments(2)
お寺のことは、すべてどこまでも讃嘆であり、報謝であり、阿弥陀さまのお仕事のお手伝いということが、ひしひしと伝わってきました。
儀式の厳粛さに加え、ご院さんとご門徒さんと建築に関わる方々が、揃ってこの事業を最高のものにしたいといういう思いで一致しておられる雰囲気がいいですね。
次報を楽しみにしております。
とは言え、ご院さんも生身の人間、ご無理のないように。
初めてのコメントです、ありがとうございました。
住職として何のためにお寺をお預かりしているか、その一点だけはブレないように心がけて頑張ります。
このBlog、記憶力減退後々のために残しておこうと頑張ります。
また感想なりコメントお寄せください。
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