拈華微笑
玄関ホールを上がると、33㎝角ケヤキ床柱とその奥に経つ桧の丸柱が目を引きます。
その間の壁には、永年正尊寺で子ども達にお習字を教えて貰っていた先生から、新築の御祝いに頂いた一行の書が掛けてあります。
「拈華微笑(ねんげみしょう)」
お釈迦様がお説法の途中、黙って花を拈(ひね)ったところ、ほとんどの聴衆はその意味を理解できませんでしたが、頭陀第一マハーカッサパだけが、その意味を理解して破顔微笑したという伝説から、言葉を使わず心から心へ伝わる微妙な境地・感覚を指す禅語です。
奇しくも、正尊寺北山門徒の永年のお世話によって育った桧用材、手斧初式で担ぎ込まれた記念の用材で、言葉では表わせないこの木の意味を、ご門徒には微笑みを持って感じ取って貰いたい、そんな思いでこの場所に掛けてあります。
by shoson | 2011-03-18 19:32 | 教化 | Comments(0)