庫裡の屋根は3箇所で直角交差の場所があり、そこには谷と呼ばれる交わったところをわける川が作られなければなりません。雨が降るといつも雨漏りしていた部分、やっと今日板金屋さんが谷の工事に来てもらえました。はじめに板金屋さんはY監督と谷の付け方について相談です。
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c0209909_210251.jpg谷の川の素材はステンレス版に焼き付け塗装したものです。
昔は細工のし易い銅板でしたが、酸性雨で腐食し雨漏りの原因となるので、今はステンレスが主流だそうです。

c0209909_2103767.jpg板金屋さんが谷を設置する前の下地は、葺師の田中チャンピオンが整えて行きます。
ノミと瓦葺用金槌の横腹を使い大工さんでした。

c0209909_2105188.jpgステン板を屋根下地に止めるのには、名刺大のステン板をドリルでネジで止めします。

c0209909_211278.jpg止められてステン板をアヒルの口のようなやっとこで、谷の淵を挟み込んで固定します。

大屋根と玄関屋根の接合部の谷が完成、板金屋さん頂上から眺め微調整でした。

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隙間無く配置されたステンレスの幅広水切り板、将来雨漏りが最も心配される直角接合部の谷間、これなら安心です。
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by shoson | 2010-04-30 13:00 | 工事 | Comments(0)

浅川建設施工の玄関修復、屋根瓦が降ろされはじめました。
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c0209909_2193891.jpg瓦の撤去は手仕事、今日は浅川建設職人さんに加え鳶職人さんも応援で、分別撤去です。

c0209909_219491.jpg平瓦は2枚ずつバケツリレーのように、手渡しで玄関下に配車したダンプに投げ降ろされます。
c0209909_2195872.jpg大正時代の建物、しかも唐破風(からはふう)という反りくり返った急勾配の屋根、その屋根瓦を納めるために使われているドロは大量です。


発掘作業のように根気を詰めての作業となっていました。

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瓦とドロが全て降ろされブルーシートで覆われ、建て起こしなど屋根を軽くして行う作業が済むまでこのまま居るそうです。、
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by shoson | 2010-04-30 11:30 | 工事 | Comments(0)

荒壁塗りが始まって2日目、また小型ダンプで壁ドロが運ばれてきました。南濃町の方から運ばれて来たようで、ドロの材料は水田下の砂利回収の時でた土を藁と混ぜ何ヶ月も発酵させて作られたものだそうです。
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c0209909_15561054.jpg玄関先で再度こねられ、泥ポンプを使い太いパイプで二階の作業場まで送られます。
二階の床をアナコンダのように這い回るパイプで、床はまったく汚れず現場まで運ばれます。

c0209909_15562383.jpgアナコンダの頭は窓から二階足場に置かれた大トレイ上にロープで縛られ、名前を書けない何かを連想させる、ドボドボと絞り出すようにトレイに排出されていきます。

c0209909_15565210.jpg大トレイにに貯まった泥は、悪魔クンの先割れ手槍のような道具ですくわれます。

c0209909_1557353.jpg左官さんが効率よく荒壁を塗るには、手間の職人さんが一度に塗れるだけの泥をタイミング良く供給することです。
プロの左官屋さんにはドロ運びの職人さんがいつも寄り添います。

c0209909_15572530.jpg竹編み職人さんは、一人で潮干狩りに便利そうな熊手でセルフです。
大トレイの回りはこうして一人仕事でカバーしながら、3人で2箇所を塗っていかれます。

c0209909_1557354.jpgお寺の本堂や庫裡の壁は厚塗りで、普通の倍くらいのドロが必要だそうです。

c0209909_15574497.jpg竹編みの内側はムニュッと内蔵がはみ出したよう。このはみ出した部分が網と泥壁を固定するアンカーになります。
素材自体の特性を利用する日本建築の智恵、単純かつ合理的な工法でしょう。

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職人さんに頼んで、住職も挑戦してみました。童心に返ってドロ遊び感覚ワクワクしましたが、平らには塗れずおじゃま虫でした。

by shoson | 2010-04-30 10:01 | 工事 | Comments(0)

みどりの日で休日、しかも朝は雨、職人さんはお休みかと思っていましたが、お大工さんと竹屋さんはいつも通り仕事を始められました。
しかも、午前9時過ぎには小型ダンプ一杯の荒壁ドロが運び込まれました。
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二階部分の竹が編み上がった部分からドロを付けていくようです。だんだんと建物の体裁が出来ていきます。
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by shoson | 2010-04-29 10:00 | 工事 | Comments(0)

雨が上がった朝、浅川建設のトラックが柱を積んでこられました。今日から玄関トイレの建て方がはじまりました。
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c0209909_19463093.jpg四方の屋根から水が注ぐ狭い坪の内、まだ排水路が整備できていないので、雨水がベタ基礎の中に溜まっていました。
浅川建設の若い堀田監督、懸命の水かきです。

c0209909_19464513.jpg屋根にはご門徒のN村職人さんが、玄関通路との接合部分の瓦撤去が始まりました。
沢山のドロが使ってあります、手仕事で土嚢袋に詰めて搬出されていきました。
玄関の修復とトイレ建設は法林寺の坂井棟梁が腕を振るってもらえます。
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4坪ばかりの増築、棟梁と2人の応援で夕方には屋根仕舞いまで完了しました。
狭い空間で重機も使わず手仕事での建て方、お疲れさまでした。
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by shoson | 2010-04-28 18:00 | 工事 | Comments(0)

正尊寺庫裡の建て方工事が始まって1ヶ月余、屋根瓦葺きが始まりましたが雨のため各駅停車、一日挟みの行程で進んでいます。 そんな中、村上屋根工事親方の奥さん(女房)の働きには感激します、今日はその仕事ぶりの一部を紹介します。
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c0209909_1933161.jpg親方や職人さんは工事開始と共に屋根の上へ、おカミさんは山のように運び込まれた瓦を運搬タワーへ運び大屋根へ送り揚げます。
運び込まれた瓦を単純に出しているのではなく、瓦の反り具合を見ながら葺きやすいように並び替えて揚げているのです。
時には屋根からの注文で、様々なアイテムを用意し送りだしていかれます。

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c0209909_19332762.jpg荷揚げが終われば、軽快な足取りで屋根のてっぺんに上がり、親方や職人さんの作業がはかどるように動き回られます。
差し金で寸法を測り、役瓦を固定する針金のセッティングなど、次から次へと下仕事の段取りを進められます。
田中チャンピオンもおカミさんの段取りには、一目も二目もおいているようです。

c0209909_19334360.jpgしかし、親方には絶対服従のようで呼ばれれば必要アイテムを持って現場までダッシュで届けられます。
回りの人に腰の低い親方ですが、凛とした存在感を漂わせておられるのは、おカミさんのこうした何気なく仕えられる姿によるものだなぁと感心しました。

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c0209909_19341652.jpg今日から北側の瓦葺き準備が始まると、屋根に上げられた役瓦一枚一枚点検をされていました。
瓦の反りや歪みを一枚ずつ点検し、針金を通す穴を金槌のトンがり部分たたいて成形されます。
コンコンコンと柔らかなリズムで叩かれる瓦、作業しやすいように穴を広げているのかと思ったら違っていました。

おカミさんに尋ねました

c0209909_19342622.jpg焼いたままの瓦の穴はバリが付いてイガイガしています。
それを叩き落とし、穴も回りをなめらかにしているとのことでした。
ひさしの役瓦には葺き上がった後、雪など、様々な条件で思わぬ力が加えられても、針金が擦れて切れることの無いように一手間かけているとのことでした。

c0209909_19344269.jpg瓦の縁を見ながらマジックで書かれたサインは、瓦の反り具合だそうで、ちなみに「-」は真っ直ぐ反り無しだそうです。
職人さんがそれを見ながら適材適所へ葺けるように、これも一手間省くおカミさんの先回りでした。
この道40年の選球眼はスゴイの一言です。

c0209909_19365775.jpg一昨日から大屋根足場に置かれたバケツには、半分ほど雨水が溜まっていました。
昨夜のドシャ降り雨の凄さを感じさせてくれました。きっと大屋根も滝のように雨水が流れたことでしょう。
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しかし、大屋根の役瓦を止めるドロはぜんぜん大丈夫、おカミさんがタワーで揚げた充分発酵させたひねドロ雨水に流されることはありません。確かな技には、材料の吟味もキッチリ、安心してその作業を見ていられます。


by shoson | 2010-04-28 08:00 | 工事 | Comments(0)

今日も終日雨、瓦葺きはお休みで勢いがあがりません。
そんなとき、浅川建設の職人さんが玄関の工事をするために雨の中、壁を解体にやってこられました。
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c0209909_23551656.jpg大正時代の荒壁は真竹とワラ縄で編んでありました。
庫裡の竹編み中の若林親方は「昔の壁にしては良い竹が使ってある」と、感心しながらワラ縄もしっかりしていて良い仕事だと褒めていました。
明日から公衆トイレ部分の建て方が始まるです。

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午後1時半から、現場事務所2階で小里設計士・現場監督・設備施工業者を交えての確認会。
窓枠や住設器機のカタログから説明を細部にわたり聞き、だいぶんイメージが掴めるようになってきました。
その分、器機変更など具体的な要望、予算とのかね合いがあり見積増減、施主・設計士・請負業者・施工業者それぞれ腹の探り合いをしながら煮詰めていきます。
その結果、電気関係の業者さんと話をすすめるまでに3時間以上かかり、まだまだ安気に完成を待つまでにはいくつかの峠越えがあるようです。

by shoson | 2010-04-27 09:00 | 工事 | Comments(0)

村上屋根工事の小型ダンプが屋根ドロを降ろして行かれました。青みがかった良く発酵した粘りのあるドロのようで、相当長い間寝かした感じがします。 良い瓦に良いドロ、そして最高の職人技によって正尊寺庫裡の屋根は葺かれていきます。。
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きょうは平瓦(ひらがわら:模様の付いていない普通の瓦)を黙々と葺いておられる、親方の村上葺師に密着して、その技の凄さを紹介します。
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c0209909_026514.jpgヨコに積んである瓦の中から一枚選んで、コツンと金槌で叩き瓦が割れていないか確認し、定位置に置かれます。
軽く瓦を叩きその音色を確かめる、鑑定団の中島誠之助のように派手なパフォーマンスでなく、自然体で何気なく一枚一枚確認する姿から本当の職人の粋さが感じられます。

c0209909_0265886.jpg一度セットし下の瓦との接点を確認して、金槌でコンコンと叩き角を削ります。
熟練した感覚の金槌捌きで、裏面の接合角度が変わっていきます。


c0209909_0271261.jpg親方談「焼きの甘い瓦なら均一の形で、並べるだけで良いけれど、美濃瓦はみんな顔が違うから・・・・」素人目には皆同じ平瓦だけど、親方の目には瓦が人の顔のようにみんな違って見えるらしい、感激の発言でした。

c0209909_0272088.jpgそして、再び定位置にセットされますが、素人目にはピッタリ納まったように見えましたが、親方は納得しておられません。
また、外されて再度微調整が行われました。

c0209909_027283.jpgこんどは、グラインダーで横の重なり部分を削り始められました。
親方談「昔はこんな機械がなかったので大変だった・・・・」と、数㎜真っ直ぐに削られていきます。

c0209909_0273548.jpgこんどこそ、バッチリの重なり、親方も納得されたのでしょう、ステンレスのスクリュー釘を軽く打って固定し、次の列へと進んで行かれました。

74歳と聞きましたが、休憩中とは人格変わったように仕事に妥協を許さず黙々との作業される姿は年齢を感じられず、瓦を並べるのでなく「葺く」という職人技が感じられる密着でした。

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by shoson | 2010-04-26 15:00 | 工事 | Comments(0)

今日は日曜日で工事はお休みかと思っていたら、お昼休みに帰ると竹屋さんのトラックが駐まっていました。若林竹工業の職人さん日曜返上で作業を進めてもらえました。
夕方に若林親方から真壁の竹編みについて色々と教えてもらいました。
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竹はやっぱり国産品でないといけないようです。外国製はひと固まりワイヤーで縛られているときは真っ直ぐ伸びて行儀良くしているけれど、ワイヤーを着ると暴れ出すそうで、歪んだり反ったり使えない不良品がけっこう混ざっているとのことです。

c0209909_190013.jpg①最初の工程
柱に間渡(まわたし)しの力竹(ちからだけ)がセットされる穴を開けます。
ドリルの先は深く穴が開きすぎないように、椎茸菌を原木にうつ穴を開けるドリルピットを使うそうです。

c0209909_1963178.jpg②タテ竹の採寸とカット
飛騨産のタテ竹を枠の長さに丸鋸で切りそろえます。
簡単に切れますが、束になった単体なので切り損ないが飛び跳ねたりして、けっこう危ないらしいです。

c0209909_190899.jpg ③貫編み法式
タテ竹をヒノキの(ぬき)に紐で固定します、これをぬき(貫)編み法式と呼んでいるそうで、ビニール紐やシュロ縄で編むのに適した工法だそうです。
めったに使わないそうですが、ワラ縄で編む場合は太くて厚みが多くなるので、貫では固定しないそうです。
タテ竹が貫編みされると、まるで格子戸の中にいるようです。
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c0209909_1902273.jpg ④力竹のセット
タテ竹は真竹を割った物が使われますが、45㎝間隔に入れられる固定用の力竹(間渡し竹)は身厚の孟宗竹(もうそうだけ)が使われます。
地元谷汲にもたくさん生えていますが、郡上の孟宗竹がベストだそうです。

c0209909_1903323.jpg更に固定の強度を保つために、ときには間柱(まばしら)に釘を打ち込んでとめることもあります。

c0209909_1904036.jpg力竹は丈夫で安定しています、金具が付けられヨコ竹をキープするアンカーにも使われます。
今回の竹編みで使われる紐は、棕櫚縄(しゅろなわ)で細くて丈夫しかも腐らない、荒壁に使うには古来最高の紐だそうです。

c0209909_1904765.jpg1000㍍巻のシュロ縄、、さすがに国産はなく中国産だそうです。
昔はシュロ縄は高価だったので、ワラ縄を使ったそうですが、ワラ縄は擦れに弱く硬く編もうとすると切れることがあり、作業中にその勢いで脚立から落ちる事故があり、危険なために使いたくないそうです。



タテ竹の間隔は親方の手で指2本分、ヨコ竹の間隔は指一本位という表現でしたが、職人さんの永年の感覚でミリの単位では表せない、泥を付けたときドロの貼り付が一番良い間合いだそうです。
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c0209909_191511.jpgヨコ竹は30㎝間隔くらいで編まれますが、筋交いや間柱に邪魔されるときは、「逃げ編み」と呼ばれる横いざりしながら編んでいきます。
シュロ縄はカッチリ固定されるけれど、ビニール紐は締まりが甘くドロを付けるとき、ヨコ竹が滑って落ちてしまうこともあるそうで、編むのは簡単だけれどビニール紐の弱点だそうです。

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綺麗な竹小舞の下地が完成しました。
いずれ土に埋もれて見えなくなってしまう作業にも関わらず、根気と手間を惜しまない職人の魂を垣間見るとき、編み上がった真壁下地は一段と光と影の美しい空間をかもし出しているように感じました。



by shoson | 2010-04-25 12:00 | 工事 | Comments(0)

大屋根破風(はふ)の上にも役瓦が葺き始められました。庫裡のてっぺんから、瓦先端の並び具合を何度も何度も確認しながら葺かれていました。
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天気もよく、法事から帰った住職も大屋根てっぺんまでカメラを持って昇ってみました。仕事に集中する田中チャンピオン越しに見える御望山野風景が良い景色です。
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南側ものどかな田園風景が俯瞰できます。ということは、下からはそびえるような屋根に見えるということでしょう。 瓦が葺かれると一段とその偉容とも思われるシルエットが輝いて見えるようです。
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c0209909_19214051.jpg一度釘で留められた隅の瓦を外し、ドロを入れているチャンピオンにその訳を尋ねると、棟瓦を積んだ時グラグラしないように、ドロで瓦を安定させる為だそうです。
c0209909_19215416.jpg若い田中チャンピオンの動きは軽快で、大屋根を縦横無尽に駆け回り、足場がなかったら絶対に覗くことのできない部分ですが、役瓦の取付とこうした細部の微調整を入念に仕上げてもらっています。


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夕方、竹小舞編みの仕事を済ませた若林竹材工業所の親方が軽トラに木っ端の袋を乗せておられる。
訳を尋ねると、風呂の焚き付けに使われるそうで・・・・ゴミになる木くずを燃料として生活の中で利用、若林社長の姿勢に感心させられました。
この社長、高校の後輩で運動会の応援団で旗振り合った(写真右が住職、左が若林社長)関係、35年ぶりに今回の工事をご縁に再会できました。


by shoson | 2010-04-24 17:00 | 工事 | Comments(0)