玄関上がり段が付く
長さ6m、巾60cm、厚さ5cmのケヤキ、裏側には反り止めのアリ桟で補強されています。
お大工さん3人がかりで据付です。
長さがあるだけに簡単には納まりません。
見附の式台、見えるところには釘やビスが使えません・・・・
狭い縁の下に山本お大工さんが潜り込んで作業です。
微妙な取り合い、あと1mmといったところがなかなか納まらず、日没サスペンデット。
翌朝、明るくなってからも苦労しながら納めて行かれました。
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長いケヤキ板のアリ残による反り止め加工
表面よりの内側が広くオーバーハングしたミゾどうして彫るのか・・・・昔はノコギリとノミとの作業で時間がかかったそうですが、今は電子ルーターがあるのでアッとうい間です。
丸ノコで切れ目を入れ、逆三角形のドリルビットを装着した電子ルータを添え木に当て動かしていくと、切れ目の中にアリ残がちゃんと彫られています。
機械をいかに便利に使うかも現代の匠必須条件でしょう。
仕上げは、ノミで表面ツルツルにします。
すでに作ってあった洋ケヤキの桟を差し込んで完成。
桟のアリ残はエンタシス型のように先は細くしてセットしやすいように工夫もしてありました。
電子ルータのない時代はどうしていたのか尋ねると、90度折れ曲がった2枚歯の変わった形のカンナを見せてもらえました。
昔は手間仕事だったということが分かる、道具です。
こうしてバッチリ反り止め加工のされたケヤキ板が、玄関上がり端にセットされているのです。
by shoson | 2010-10-16 11:02 | 工事 | Comments(0)